涅槃会法要を行いました
本日は、午前10時から11時半にかけて、本堂にて涅槃会のお勤めを行いました。
仏教の開祖であるお釈迦様が80歳にて入滅された日は、日本では2月15日とされています。
多くの寺院ではこの日に涅槃会と呼ばれる法要を行い、お釈迦様を偲び仏徳を讃えます。
当山にて涅槃図を掛けて涅槃会を行うのは、恐らく約70年ぶりかと思われます。
この涅槃図は、天保13年(1842年)正月に、第27世堯禪和尚が当山にお持ちになられた(元の表装の裏書と箱書きにその表記が残ります)掛軸ですので、180年近く前のものとなります。
第35世髙橋英雄和尚の代まではこの涅槃図を掛け、涅槃会を行っていたらしいことが分かっていますが、その後は使われなくなり本堂にしまい込まれたままになっていたようです。
第38世邦法和尚の代に最低限の修繕は施したようですが表装の痛みが激しく、昨年確認した際に表装を含めた全体的な修繕を行いました。
2月18日夕刻までは本堂正面から見える位置へこの涅槃図を掛けておきますので、この期間にいらした方はどうぞお参り下さい(本堂正面は16時過ぎには戸を閉めます。夜間は涅槃図をご覧頂けません)。
現在は緊急事態宣言下ということもあり、今回は住職のみで法要を勤めさせて頂きましたが、来年以降は事前に参列希望者を募り、住職による絵解き法話等を試みてみたいと考えております。
なお、当涅槃図は来年から毎年公開していく予定ですので、今年の拝観はくれぐれもご無理なさらないようお願い申し上げます。
合掌
※追記
当山の涅槃図は「猫入り」「名前入り」「燕入り」「老女が釈尊の足に触れていない」構図の涅槃図です。
同じ下絵から起こしたと思われる涅槃図をいくつか確認しておりますので、特に珍しいというわけではないと思いますが、多くの資料が焼けてしまった当山としては、歴代住職に縁のある貴重な寺宝です。